ロイター通信によると、アイオワ州の種子企業であるラサム・クオリティは、バイエルが遺伝子組み換えトウモロコシの種子市場を独占しているとして、ミズーリ州東部連邦地方裁判所に集団訴訟を提起した。5月27日に公開された訴状では、米国市場で販売されている遺伝子組み換えハイブリッドトウモロコシのほぼ全てにバイエル製のNK603というグリホサート耐性特性が含まれており、国内のトウモロコシ栽培面積の約92%でこの耐除草剤種子が使われていることが指摘されている。NK603に関するバイエルの最後の特許は2022年に失効したにもかかわらず、競合する製品は現れていない。訴状では、特許失効後もバイエルが他の種子メーカーが同社の遺伝子素材を利用して類似製品を開発することを妨げ、ライセンス料の徴収や値上げを続けたと主張。ラサム・クオリティが独自開発を中止しない姿勢を示すと、バイエルの営業担当者が非公開情報を使って同社の顧客を奪い、事実上倒産寸前に追い込んだとされている。ラサム・クオリティのジョン・ラサム社長は「多くの独立系企業が倒れつつある。多国籍企業がますます強大になり、率直に言って掠奪的になっているからだ」と述べている。
こうした状況下で、米司法省反トラスト局もトウモロコシおよび大豆の種子市場に関する調査を進めている。バイエルは5日前、自社の『プレミア・パフォーマンス・プログラム』における抱き合わせ販売の疑いがある条項を改定し、今後7年間はトウモロコシ・大豆の種子販売条件を結びつけない方針を表明したばかりだ。一方、バイエル側は今回の訴訟内容は根拠がなく、法的手段で対抗すると説明。自社の農業事業は公正な競争環境下で運営されており、関連市場には十分な競争があると主張している。