『中国の天才たちが列をなして“オープンソースを食い物にしている”』と題された長文ツイートが最近、中国の技術コミュニティで広く拡散した。投稿者である@MaxForAI氏は3つの具体的な事例を挙げ、商業的な利益目的でオープンソースコミュニティの信頼メカニズムが侵食されている実態を記録している。
1つ目の事例:独立開発者のHunter Bown氏は端末用プログラミングツール『DeepSeek-TUI』でGitHubで3万以上のスターを獲得した後、中国の開発者frozen氏の招待を受けて入国。広州・深セン・杭州・上海・北京の5都市を巡る予定だったが、一部は同氏名義で開催されたオフラインイベントのチケットが2,999元で販売され、Hunter氏自身は収益配分に一切関与していなかった。5月22日、彼は主催者側に知らせず単独で首都空港へ向かい、その夜ダラスへ帰還。後に個人コミュニティで「金銭のみを重視する人々に利用された」と述べている。
2つ目の事例:オープンソースの大規模言語モデル推論フレームワーク『vLLM』の公式側が一連の悪意ある貢献者をブロックすると発表した。きっかけは「Eagle3の脆弱性を修正した」とするPRが、保守者側の検証で実際には脆弱性が存在しないことが判明したことだった。調査を進めると、3万~5万元を支払えば受講できる「オープンソース面接対策講座」という産業チェーンが浮上。講座では受講生にAIを使って無意味なコードを大量生成させ、有名オープンソースプロジェクトへ「PR DDoS」を行わせて大手企業の面接チャンスを得させ、さらに小紅書で宣伝・集客まで行っている。
3つ目の事例:自称「20歳で飛び級した天才少女」と称するブロガーが、国内のAI大手企業から年俸200万元以上のオファーを受けたと公言。また6万スターを誇るオープンソースプロジェクトの「主要貢献者」としても名乗り出たが、他の開発者がGitHubの履歴を調査した結果、実際の貢献度は過大評価されており、プロジェクト全体の成果を横取りしていた事実が判明した。
これら3つの事例は技術コミュニティ内で大きな議論を呼び、元ツイートは公開から約24時間で68万回以上閲覧された。vLLM公式側は企業や学校のメールアドレスによる認証システム導入で、大量の無意味なPRを排除する計画を発表している。実際のオープンソース貢献者たちもコメント欄で「基盤を築く開発者の信頼が搾取され、不当な利益を得る者だけが得をする」という現状への懸念を表明している。構造的に見ると3事例共通して「オープンソースコミュニティの開放的な信頼メカニズムを無料リソースとして金儲けに利用し、その代償となる信用低下は一般開発者全体が背負う」というパターンを示している。投稿者はこの点について「賢い少数者だけが信頼を無駄遣いして莫大な利益を手にし、残された泥沼は全ての普通の開発者が長い年月をかけて片付けるしかない」と総括している。