アリババ、クローズドソースモデル『Qwen3.7-Max』を公開 強化学習向け計算リソースへの投資を拡大

アリババの通義千問チームは5月20日、クローズドソースのフラッグシップモデル『Qwen3.7-Max』をリリースした。このモデルはArtificial Analysisのインテリジェンス指標で56.6点を獲得し、コード生成・数学問題解決・エージェントタスクなど数々のベンチマークテストにおいて中国国内のモデル中で第1位となった。推論能力を測るCritPtベンチマークでは前世代比で約4倍ものスコア向上を達成し、Gemini 3.5 FlashやClaude Opus 4.6/4.7も上回っている。さらにGPQA Diamondでは92.3%、SWE-bench Verifiedではプログラミングスコア80.4点、HMMT 2026の数学テストでも97.1%という好成績を収めた。

また、最大100万トークンまでのコンテキストウィンドウに対応しており、実際のテストでは35時間連続稼働させた上で1,100回以上のツール呼び出しも可能だったことから、企業向けの長期連続処理型エージェント用途に最適なモデルと言える。

通義千問チームのメンバーである程楚杰氏はX上で、今回のQwen3.7-Max開発にあたり強化学習(RL)訓練に投じられた計算リソースが『これまでのどのプロジェクトよりもはるかに多かった』と述べ、これがRL規模拡大路線の始まりに過ぎず今後も継続する意向を示した。現時点ではアリババクラウドの百炼プラットフォーム経由のAPIでのみ利用可能で、ソースコード公開はまだ行われていない。なお今回のリリースに合わせて、アリババが独自開発したAIチップ『珍武M890(Zhenwu M890)』も発表された。このチップは144GBのビデオメモリを備え、チップ間接続帯域幅は800GB/秒に達する。

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